あにめ感想にっきV3
手キャプつきアニメ感想やアニメ映画感想ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
page top
ルー=ガルー×SCANDALコラボステッカー@ルー=ガルー はじめての新宿バルト9観賞。前日にチケットを取りに行ったときはまだほぼ全席空いてたけど、はじまってみれば7割方席が埋まっていた風。平日なのになぁ。まぁ大学生はまだ休みか。

 宇宙ショーへようこその前売り券を買いに行ったときに、たまたま見知らぬアニメ映画の前売り券があったのでそれもついでにうっかり買っちゃったというだけで、このルー=ガルーという作品がどういうものなのかを完全に全く知らない状態でした。内容はもちろんのこと、前売り券に描いてある以外の絵柄情報も、原作があるのかないのかすらさっぱり。前売りを買ったときに何か知らないアイドルグループが関係しているかのようなグッズをもらったので、アイドルグループが低予算アニメ化した映画で、予算も少なそうだから3Dアニメにでもなるんだろうという勝手な妄想をしていました。ホント、上映開始されるまでずっと。

 映画が始まって一番最初に思ったのが「あぁ、普通の2Dアニメなんだ、意外ー」というものだったから救いようがない。しかもその段階ではまだアイドルグループが出てくるなり結成するなりして歌うアニメになるんだろうという思いは捨てていなかったそうです…。ずっといつ劇中で歌ってくれるのかと期待していた。…そう、メンバーの一人が死ぬまでは。

 誰も死ななければ、どんな状況であってもバンドとして歌うことは可能であったかも知れない、それこそ歌うことで状況が打破される歌うアニメはこれまでいっぱいある。が、替えのきかないメンバーが死んでしまうことで、その線が完全に断たれた。この段階でやっと「あぁ、ミステリーアニメだったんだ」と気づく。「ミステリー風味の歌うアニメ」ではなく、ね。んで、ここから頭を謎解きモードに切り替え。

 謎を考えるにあたり、主人公たちと同じ位置から考えたいところだけど、舞台は近未来で、住民は「モニタ」という情報端末で管理されている…という世界を自分の中に落とし込むのが難しく、同じ位置に立たせてくれない感じではあった。すべてが管理され、食事は合成食品で、人とは必要以上に接することのない世界が“当たり前”という感覚になりきれなければ、この世界に浸ることができない。だってこのアニメはその“当たり前の常識”を打ち破る話なんだから。

 そういう意味では、視聴者に対してこの世界を「当たり前」と思わせる時間を十分に与えなかったというのは大いに問題であったように思う。今の世界から見ると、劇中の世界は「おかしな世界」でしかなく、決して近未来にこうあって欲しい世界でもない。皆が当たり前に思う理想の近未来の姿、それが果たして本当に理想か? ―という問題提起という面がなくなってしまった。安全な食事、治安のよい街、適切な教育、情報端末による集中管理…確かに字面で言えば理想である、が、映像になった段階ですでに違和感のあるものになっていた。人間らしさを失っている彼女らを見て、何を理想と思えようか。この段階では「一見 理想的に見える」でないといけないはずなのに。

 まぁ、原作があるらしいので、こういうのは尺の都合なんでしょうけどね。

 ぶっちゃけ消去法で実行犯自体はすぐわかっちゃいますが、これ以上はネタバレ込みじゃないと書けないかなー。ミステリー系でネタバレしちゃうのは激しくマズイ気がしますが。まぁ見る予定のある人はここから先は読まないでくださいな。

 極限状態の戦場で食ったというアレの味が忘れられなくて…ということでしたが、それ目的に都市計画までした割には計画が陳腐だよなー、というのが正直な印象。つか住所登録のない人とかって、せっかくの栄養管理された食事を摂ってない可能性もあるわけだし。自分がそういうことをするのなら、収穫するところまでをしっかりシステムに組み込むなぁ。選ばれた者が本社に住み込みで働きに来るとか名目をつけて、自分から来てもらうとか、逆にこの街の計画にふさわしくない者を(成績不審、不健康などを理由に:もちろんでっちあげデータ)街の外へ追い出したと見せかけて集めるとかさ。普通に連続殺人とか行方不明とかで集めちゃう意味がわからないわ。

 つか極限状態で食ったソレって、同じ部隊にいた人のだよねぇ? それって普通に考えると若い女子じゃないんだけども…。同じ味を求めるのなら、その人の年齢、性別、背格好なんかを同じに近づけるべきだし、お互いに極限状態だったんだろうから、空腹状態にさせておくとかの処置も必要だろうて。

 そういうことなら「戦場でその味を覚えて、それを突き詰めていき、長年の研究の結果、一番味がいい状態がわかって実践している」とでも言ってくれれば納得できるんだけどなぁ。戦場でのソレはきっかけでしかなかったかのような。食べ方とか味付けとかにもこだわってくれればより異常性が増したのではないかとも思う。気持ち悪すぎて見てられないかも知れないけどね。

 一番好きなセリフは(ちゃんと覚えてないけど←好きなセリフなのに!?)、「肩でも叩くかのように…」のところですな。普通の話だったら絶対このタイミングでことは起こらないところでの、怒りも悲しみも憎しみも戸惑いもためらいもない、殺す事実しかないソレは、この作品での一番見せたかったところではないかと思う。人死にには本質的には伏線も意味も善も悪もなく、人が死んだ事実しかないという訴えがよく表れていたと思う。獣の牙の前に首を差し出したらそりゃ食われるわ。話の流れ的に殺すことはむしろ正義側なんだけど、そういう善悪を考えることすら許してくれない、淡々とした画面が印象的でした。

 「昔、狼というけだものがいたそうだ。」というモノローグからはじまるこの物語には、本物の狼は出てこないけれど、狼の存在感を人の姿で見せつける少女がいることによって、狼という存在の、怖さや美しさがより鮮明に映っていたような気がする。それと同時に、彼女を異質と片付けずに、人の中のけだものがより前面に出ているだけであって、「でも、狼は―絶滅した。そういうことになっている。」として、けだものとしての性質がないという前提で人の住む街を造ることへの気持ち悪さを覚えたりもした。

 作品としては、タイトルの「ルー=ガルー」、訳すと人狼、人の中のけだもの、けだものとしての人…そういった概念が頭に残ればいいのかな、と思った。

おわり。

涙のリグレット涙のリグレット
(2010/07/28)
SCANDAL

商品詳細を見る

 確かに駆け足印象はあるけど、状況説明不足よりはキャラたちの心情変化の方が駆け足に感じたと原作未読者からは言っておこう。

 あと沢城姐さんのすっかり定着しつつある姐さんキャラが今回も素晴らしかったと付け加えたい。たまに女子に戻る感がよいのよねぇ。

ルー=ガルー [Blu-ray]ルー=ガルー [Blu-ray]
(2010/12/22)
沖佳苗、五十嵐裕美 他

商品詳細を見る
page top

コメント

管理者にだけ表示を許可する
 

トラックバック
TB*URL
Copyright © 2005 あにめ感想にっきV3. all rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。