あにめ感想にっきV3
手キャプつきアニメ感想やアニメ映画感想ブログ
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ミニ本@借りぐらしのアリエッティ あまりに何もないのでどうしようかと思った。少年の病気も、小人族の今後も、そもそも引っ越し先も何も解決せず、ただ田舎での数日が描かれていただけのような。作画や音作りは丁寧だったのかも知れないけれど、何を伝えようとしているのかがさっぱりでした。感想としては「ジブリっぽい何かを見た」ぐらいかな。

 世代交代候補の一人として、ジブリブランドを引き継ごうとしている意志は感じた。自分が思うジブリ作品を作りました みたいな。とりあえず強く魅力ある女子が描けてくれさえすれば、今後の不安はそれほどないという意味でよければ、成功していたと思う。今回の課題は作画とキャラクターまででした と言ってくれるのであればそれはそれでよいかと。いきなり全部引き継げというのは酷な話ですからな。

 引き継ぐことを目的としたのならば、自分の中からわき上がる伝えたいテーマというのは(他人の手段を使っていては)なかなか表には出てこないだろうから、出てなくても仕方ないと許せる気持ちになるなぁ。

 たぶん、出会いと別れを通じて、少年と少女は少し成長する みたいな話だったんだろうけど、物語の起伏が薄くて、だいぶあっさりした印象だった。

 借りのドキドキ感とか、バレそうになってハラハラするとか、親しくなっちゃいけないのに親しくなっちゃった背徳感とか、母ちゃん救出に際してのギリギリ感とか、いろいろと起伏できるポイントはあったと思うんだけど、何か淡々と作られちゃった感じ。アリエッティ視点にするのか、少年視点にするのかどっちつかずになってた印象もある。救出劇のところは、操作キャラをアリエッティと少年を巧みに切り替えてミッションを進めていく感じでもあり、そのよさもあるけど、少年操作状態だと簡単すぎてピンチ感が薄れてしまうとも思った。

 続きがあるわけでもない一回こっきりの映画なんだから、何があってもやり逃げできるという特性を生かして、一緒に暮らすオチでも、わかり合って別れるオチでも、他の小人族と出会えるオチでも 何でもできたはずなのに、これから先の苦難も覚悟して突き進むことにしたオチ にする意味はあったのかなぁ…というのが正直なところ。好意的解釈をすればジブリ作品を作っていく上での覚悟を示したと言うことになるのかな。これから自分の庇護から飛び出していこうとする小さな存在に、せめて角砂糖ひとつぐらいは持たせたい親心か。

 そう考えると、姿形は似ているけど、大きさももちろん種族も違うという、これまでのジブリと姿形は似ているけど、違うものである…という解釈に強引に持っていけなくもなさそうだけど、さすがにそういうことを考えての原作チョイスではないだろう…。

 んー、何かすっきりしないのは何が原因なのかなぁ。たぶん「引っ越さなければいけない」という納得いかない掟に大して抗うことなくすんなり従ってしまうところとか、決して前向きとは言えない夜逃げ引っ越しであるとかそういうところなんだろうなぁ。もっとみんなが納得できる解決策はなかったものかと思ってしまう。ハッピーエンドでも悲劇でもない…というかエンドっぽいことがないまま終わった臭があるのなー。

 かといってアリエッティ2が見たいかというとそうでもない。

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 あぁそうか、この前のGIANT KILLINGの話に通じるところがあるのか。「DFが奪って、MFがつないで、やっとFWに届いたボールは誰のものか」という問い。「もちろんチームみんなのボールであるが、FWはそれを知りつつも自分のボールとする」という。これまでのジブリや、原作、参加スタッフみんなで作り上げてきたアリエッティという作品はいったい誰のものなんだろう。

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CATEGORY : アニメ映画感想
劇場版メタルファイト ベイブレードVS太陽「灼熱の侵略者ソルブレイズ」
DATE : 2010-09-20-Mon  Trackback 0  Comment 0
メタルフェイス「ブレイズVer.」@劇場版メタルファイト ベイブレードVS太陽「灼熱の侵略者ソルブレイズ」 メインはこっちのベイブレード映画だった模様。入場者特典はもうなかった。まぁフェイスばかりもらったところでどうしようもないんですが。

 天馬と太陽が対決するという、特に関係がありそうな感じでもないのに、伝説のベイつながりで何とかライバルに仕立て上げた感じ。

 完全に出オチなキョウヤさんがステキでした。

 もっといろいろ書こうと思っていたのに忘れた…。


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CATEGORY : アニメ映画感想
劇場版デュエル・マスターズ「炎のキズナXX」
DATE : 2010-09-20-Mon  Trackback 0  Comment 0
 同時上映作品(ベイブレード)とはあまり親しくなさそうなので感想は分けよう。

 見てから結構経っているのでだいぶ忘れてきた。勝ちゃんはキーカードがころころ変わることもあって、いまいちモンスターが覚えられなくてな…。白凰とデュエルしてたら火文明の世界に連れ込まれたとかそういう話。モンスター側の世界なのであまりカードゲームをしていた記憶がないけど、してたっけ? せっかくれく太がいたのに、あまり解説員として役立っていなかった気もする。

 例によってメインは鉄板ネタのEDのNG集とか思っちゃうけど、“モンスターが実在してて、演技してもらった”という設定からすると、あり得ないミスが多くてそろそろ萎えますよ。大根とか、撮影小物を間違えるネタが多すぎた気がします。もっと撮影時に起こるNGっぽいやつが見たかった。出るタイミングを間違えるとか、つまずいちゃうとか、噛んじゃうとか、セリフ間違えるとかそういうのでいいのに。小物間違えるにしても、大根とか(サイズ的にも)あり得ないのじゃなくて、別のモンスターの武器使っちゃうとかそういうのでいいのに。この映画では、人間キャラもCGなんだから、そっちも混ぜたNGシーンもできた気がするよなー。

 本編の感想はあんまり書くことないや。
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ルー=ガルー×SCANDALコラボステッカー@ルー=ガルー はじめての新宿バルト9観賞。前日にチケットを取りに行ったときはまだほぼ全席空いてたけど、はじまってみれば7割方席が埋まっていた風。平日なのになぁ。まぁ大学生はまだ休みか。

 宇宙ショーへようこその前売り券を買いに行ったときに、たまたま見知らぬアニメ映画の前売り券があったのでそれもついでにうっかり買っちゃったというだけで、このルー=ガルーという作品がどういうものなのかを完全に全く知らない状態でした。内容はもちろんのこと、前売り券に描いてある以外の絵柄情報も、原作があるのかないのかすらさっぱり。前売りを買ったときに何か知らないアイドルグループが関係しているかのようなグッズをもらったので、アイドルグループが低予算アニメ化した映画で、予算も少なそうだから3Dアニメにでもなるんだろうという勝手な妄想をしていました。ホント、上映開始されるまでずっと。

 映画が始まって一番最初に思ったのが「あぁ、普通の2Dアニメなんだ、意外ー」というものだったから救いようがない。しかもその段階ではまだアイドルグループが出てくるなり結成するなりして歌うアニメになるんだろうという思いは捨てていなかったそうです…。ずっといつ劇中で歌ってくれるのかと期待していた。…そう、メンバーの一人が死ぬまでは。

 誰も死ななければ、どんな状況であってもバンドとして歌うことは可能であったかも知れない、それこそ歌うことで状況が打破される歌うアニメはこれまでいっぱいある。が、替えのきかないメンバーが死んでしまうことで、その線が完全に断たれた。この段階でやっと「あぁ、ミステリーアニメだったんだ」と気づく。「ミステリー風味の歌うアニメ」ではなく、ね。んで、ここから頭を謎解きモードに切り替え。

 謎を考えるにあたり、主人公たちと同じ位置から考えたいところだけど、舞台は近未来で、住民は「モニタ」という情報端末で管理されている…という世界を自分の中に落とし込むのが難しく、同じ位置に立たせてくれない感じではあった。すべてが管理され、食事は合成食品で、人とは必要以上に接することのない世界が“当たり前”という感覚になりきれなければ、この世界に浸ることができない。だってこのアニメはその“当たり前の常識”を打ち破る話なんだから。

 そういう意味では、視聴者に対してこの世界を「当たり前」と思わせる時間を十分に与えなかったというのは大いに問題であったように思う。今の世界から見ると、劇中の世界は「おかしな世界」でしかなく、決して近未来にこうあって欲しい世界でもない。皆が当たり前に思う理想の近未来の姿、それが果たして本当に理想か? ―という問題提起という面がなくなってしまった。安全な食事、治安のよい街、適切な教育、情報端末による集中管理…確かに字面で言えば理想である、が、映像になった段階ですでに違和感のあるものになっていた。人間らしさを失っている彼女らを見て、何を理想と思えようか。この段階では「一見 理想的に見える」でないといけないはずなのに。

 まぁ、原作があるらしいので、こういうのは尺の都合なんでしょうけどね。

 ぶっちゃけ消去法で実行犯自体はすぐわかっちゃいますが、これ以上はネタバレ込みじゃないと書けないかなー。ミステリー系でネタバレしちゃうのは激しくマズイ気がしますが。まぁ見る予定のある人はここから先は読まないでくださいな。

 極限状態の戦場で食ったというアレの味が忘れられなくて…ということでしたが、それ目的に都市計画までした割には計画が陳腐だよなー、というのが正直な印象。つか住所登録のない人とかって、せっかくの栄養管理された食事を摂ってない可能性もあるわけだし。自分がそういうことをするのなら、収穫するところまでをしっかりシステムに組み込むなぁ。選ばれた者が本社に住み込みで働きに来るとか名目をつけて、自分から来てもらうとか、逆にこの街の計画にふさわしくない者を(成績不審、不健康などを理由に:もちろんでっちあげデータ)街の外へ追い出したと見せかけて集めるとかさ。普通に連続殺人とか行方不明とかで集めちゃう意味がわからないわ。

 つか極限状態で食ったソレって、同じ部隊にいた人のだよねぇ? それって普通に考えると若い女子じゃないんだけども…。同じ味を求めるのなら、その人の年齢、性別、背格好なんかを同じに近づけるべきだし、お互いに極限状態だったんだろうから、空腹状態にさせておくとかの処置も必要だろうて。

 そういうことなら「戦場でその味を覚えて、それを突き詰めていき、長年の研究の結果、一番味がいい状態がわかって実践している」とでも言ってくれれば納得できるんだけどなぁ。戦場でのソレはきっかけでしかなかったかのような。食べ方とか味付けとかにもこだわってくれればより異常性が増したのではないかとも思う。気持ち悪すぎて見てられないかも知れないけどね。

 一番好きなセリフは(ちゃんと覚えてないけど←好きなセリフなのに!?)、「肩でも叩くかのように…」のところですな。普通の話だったら絶対このタイミングでことは起こらないところでの、怒りも悲しみも憎しみも戸惑いもためらいもない、殺す事実しかないソレは、この作品での一番見せたかったところではないかと思う。人死にには本質的には伏線も意味も善も悪もなく、人が死んだ事実しかないという訴えがよく表れていたと思う。獣の牙の前に首を差し出したらそりゃ食われるわ。話の流れ的に殺すことはむしろ正義側なんだけど、そういう善悪を考えることすら許してくれない、淡々とした画面が印象的でした。

 「昔、狼というけだものがいたそうだ。」というモノローグからはじまるこの物語には、本物の狼は出てこないけれど、狼の存在感を人の姿で見せつける少女がいることによって、狼という存在の、怖さや美しさがより鮮明に映っていたような気がする。それと同時に、彼女を異質と片付けずに、人の中のけだものがより前面に出ているだけであって、「でも、狼は―絶滅した。そういうことになっている。」として、けだものとしての性質がないという前提で人の住む街を造ることへの気持ち悪さを覚えたりもした。

 作品としては、タイトルの「ルー=ガルー」、訳すと人狼、人の中のけだもの、けだものとしての人…そういった概念が頭に残ればいいのかな、と思った。

おわり。

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 確かに駆け足印象はあるけど、状況説明不足よりはキャラたちの心情変化の方が駆け足に感じたと原作未読者からは言っておこう。

 あと沢城姐さんのすっかり定着しつつある姐さんキャラが今回も素晴らしかったと付け加えたい。たまに女子に戻る感がよいのよねぇ。

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CATEGORY : アニメ映画感想
昆虫物語みつばちハッチ~勇気のメロディ~
DATE : 2010-09-12-Sun  Trackback 0  Comment 0
ゆけゆけ!ハッチストラップ@昆虫物語みつばちハッチ~勇気のメロディ~ 新宿ピカデリーのみつばちハッチ最終上映日に観賞。最終日×平日=ガラガラ を期待したけど、そうでもなかった。修学前のお子さんと、その親というセットが他の映画以上に目立った感じ。正味10組ぐらいいたかな。しかも子どもさんは特にみつばちハッチが見たいというわけでもなく、「親が見せたい映画」という雰囲気を感じた。そりゃ修学前のお子さんがハッチの前知識を持ってるワケないもんなー。

 入場者特典はなかったので、写真は前売り特典のストラップを予定。

 しかしみなしごハッチ改めみつばちハッチをこの時代に映画リメイクする意味はどこにあったのかなぁ。素人考えではそんなに入場者数を稼げるとは思えないというか、対象がよくわからない感じ。「映画」という形態はとっているけど、映像ソフトとして商品化されてからが本当の勝負という位置づけになっているのかも。TVシリーズじゃ全部見ると長いし、映像も古いから、手を出されにくいけど、知名度はきっちりとあるハッチのパッケージが新作として店頭に並べばそれなりに手を出してもらえるという計算がありそうななさそうな。

 というわけで、特に意表をつく展開があるわけでもなく、いたってスタンダードなお話が展開される映画でした。自分はTVシリーズを全然覚えてなかったので(いくらか見てたはずではあるんですが)、比較はできないけど、TVシリーズよりはだいぶぬるくなっているのではないかという印象はありました。仲間の死とかみなしごっぷりとか、スズメバチの怖さとか。まぁ死んだり食われたりするシーンがないわけではないのですけど。

 目新しいところと言えば、昆虫の言葉がわかる人間の女の子が出ていることですが、これによって見ず知らずの昆虫の世界をただ見せられるのではなく、視聴者の居場所が用意された形になっていたのはありがたいところでした。まぁ昆虫オンリーの話では客が呼べないかもというところからの保険的な意味合いも強かったとは思いますけどね。たまごっちだって、最初の映画も人間キャラ出してたし。

 人間&昆虫の話というと、結局は乱開発による環境破壊の問題になってしまいがちだけど、この映画ではそこはあまり重要視されていなかった様子。いくら人間とはいえ、子ども相手に環境問題の被害を訴える成虫という図はやはり大人げないからなぁ。

 つか4本足、5本指のキャラを「昆虫」と称すのには抵抗があるな…。TVシリーズもそうだったっけ…? と調べたらTVシリーズも4本足だった…。真ん中の足は腹にたたんでいてもいいから6本あってほしかったと思ってしまうなぁ。今のノウハウなら、たとえ6本足でも親近感のあるキャラに仕上げられたのではないかと思ったり。中足がないと腹にスキがあるように見えるし、四足歩行したときの安定感がなぁ。あとクモは昆虫じゃないので…。

 つことで話自体はスタンダードなものなので、あんまり書くことがないです。友情、努力、勝利、それと勇気 そんな感じかな。ハッチの、何があってもくじけず前に進んでいく姿を見て、一歩踏み出す勇気を学んでいただければいい風。

 ハッチに対して思い入れが特にない大友的には、声優アニメという見方が「用意」されているのでそこは意外と安心。エンドロールで1キャラずつキャラ絵の下に声の出演を出すという見せ方をしていることからも、これは声優アニメであることをオフィシャル的に認めているということであろう。同じ人が別キャラの声を当てていても、それぞれクレジット出してたもんなー。基本的には齋藤彩夏(ハッチ役)アニメです。齋藤彩夏声で悲壮感ゼロです、どんな状況でも前向きなのが声からでもわかる。「見てるのがつらい」という感じを極力なくしたかったのではないかと思えますね。状況だけみると、見せ方や演技によっては、すごい暗い話にもできたと思いますが、そうなりすぎないようにだいぶ注意されていたように感じた。娯楽作品にしてきたとも取れますけど、ここは「考え方次第でつらい状況といえどそれほどつらくなくできる」という教えという風にとってみたいところ。

 まぁそんなところで。

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 何ももらえなかったので写真は前売り券の予定。

 単館系作品かと思いきや前売り券はTOHO限定券だったところで、結構上映館が多い予定なんだなと知った。バックにフジテレビがついてるんだっけか。

 感想をひとことで言うと、「おしつけがましい」というのが正直なところかなー。

 ここからネタバレ全開で書くので、ご注意ください。


 マコトに対する周りの反応からすると、マコトはいじめられていたというよりかは、自分で壁を作ってまともにクラスメイトはおろか教師と話たりすることもない生活をしていたっぽいことがわかる。そしてクラスメイトは別にいじめてない。とっつきにくいから放置であったり、適当な罵倒をしているだけ。マコトとの関わり方がわからないだけのようだ。

 この状況は、はっきり言ってしまえばぬるま湯である。少なくとも学校での問題は外的要因ではなく、内的要因であるから、マコトが変わればすぐ解決する。特に原因もなくランダムにいじめの対象になってしまうといった、不条理な外的要因がないという世界では、“マコトさえ変われば世界は豹変できる”という安易な答えを誘導するものであるように思えた。自分さえ変われば何とかなる―確かに、そういうこともあるだろう。でも、そういうことじゃないこともある。そういうときは、自分が変わった上で解決していかねばならない―ということを描かないのは、“こうあってほしい世界の押しつけ”であるように思えて、いくらか気持ち悪かった。

 また、徹底して“孤独は悪いこと”と位置づけられているのも押しつけがましさを感じた。学校内でマコトが友だちもなく孤独な存在であったこと、家庭内でそれぞれが孤立していたこと―それらはすべて“悪”として描かれ、人との絆を作ることで、それらの問題、悩みもすべて解消する…とされていた(ように見えた)。

 作品にテーマがあって、伝えたい主張がある―それはもちろん結構なことだけど、キッズアニメやホビーアニメじゃない中途半端にリアルな世界で、「正解」としてこういうものを主張してしまうことにある種の危険性を感じてしまったりした。

 そしてこれを逆に読み解くと、“友だちのいないヤツは自殺してもおかしくないくらいかわいそうなヤツだ”ということも隠れているように見える。これは友だちがいるやつからの一方的な価値観の押しつけではないのか、と。勝手に哀れむな、さげすむな、友がいることがそんなに偉いのか、友がいないことがそんなにダメなのか…と反発もしたくなる。

 友や家族がいた方が生きやすい世の中になっているだろうことは認めざるを得ないが、それは友や家族がいる方が上位であるとか偉いとかそういうことではないと思うんだ。これは右利きの方が左利きより優れているということと似たようなもんじゃないのか、と。“生きやすいから友だちを作る”というのが“自分”を曲げることだと思ったりはしないのか、と。

 「もっと素直に自分を出して、楽に生きようよ」というのであれば“友だちのいない自分”もまた認めるべきではないのだろうか。

 自分の生きづらい世界と別れるために自殺したマコトの意志を否定し、生きるためになら自分を世界に合わせて変えることを肯定する…それは本当に「カラフル」なんだろうか。

 まぁマコトの場合、本質は世界に合っていたのに、なんかうまくいかずに世界にはじかれてしまっただけなので、だから人生をやり直すチャンスをもらえたということではあるのかな。自分の本質が世界に合っているのに、その世界に合わせられずにいるという悩める少年がどれぐらいいるのかはわからないけども。


 感想的にはこの辺で終わった方がまとまりはいいなぁ。まぁでももう少し書く。

 マコトの体に入った魂の正体は、まあ上の方でほとんど書いちゃってますが、見てる段階で気づいたというか確信になったのは押し入れからスケッチブックを取り出すシーンででした。このまま消えるにしても、生き続けるにしても、魂の中身が違ったら意味のないような展開だったしね。そういう意味では、せっかくもう一度生を受けたのに子どもっぽいことしてるなァ…と思ったのは間違いではなかった様子。でもあれって生前やれなかったことをやってみただけで、特にやりたかったことでもないんじゃないかなぁとも思う。

 そして登場人物のどの世代とも違う身としては、これといって自分に置き換えて考えられることがなかったのが、一番自分に届かなかったところですな、たぶん。学生時代の自分に置き換えてみたところで、そんな悩みは自力で解決した過去だし、その頃の自分がマコトと同じ立場だったとしても、あんまり気にしないというか、現実は受け入れるしかないし、不確定情報なら確認すればいいし、状況を悲観するよりは次にどう行動するかを考えるべきだし、死ぬことぐらいはいつでもできるし、死んでもいいやと思えたのなら、その覚悟で何でもやってみればいいし、自分が死ななければならなかったような世界に恩義を感じて迷惑がかからないように気を利かせて死ぬこともないし。まぁ死んでみせたことで、家族関係は良好になったのだから、そういう目的で死ぬことにしたというのならわからなくもないけど。お前らのやったことは人の命ひとつを奪うくらい残酷なことなんだと気づけ! とい訴えのために死ぬことにした…というのでも別にいいけど。

 中学生の自分でもこれぐらいのことは考えていたと思う。で、自分がそう思うようになっていた原因を考えるとさ、

 「マコトに足りないのは、友だちでも家族の絆でもなく、アニメが足りないんだよ。」

 とか言いたくなるわー。特にこの手の悩みには少女アニメがおすすめだねッ! 世界名作劇場でもいいや。熱血じゃなさそうだから、少年アニメで効果があるかは微妙なところかもしれないかな。萌えや癒し系はまだ不要かな…、美術部だからってひだまりやGAを見てもこれといって何かを得る気はしない…。美術系の高校への進学を考えてくれるようにはなるかも知れないけど。

 まぁ別に自分の考えも正解というわけではないだろうからそんなに広げても仕方ないので終わっておく。

 でまぁ、この自殺願望のあった美術部の中学生ってのは、誰かのリアルであり、多かれ少なかれ彼と似たような経験を持っている…のが普通という「俺は普通なんだ」アピールが結構鼻についた。2日楽しくて、1日死にたくなるみたいな話のくだりとかもね。つか「自分が普通じゃない」ってそんなに悩まないといけないことなのか。普通でいるのは楽かもしれないけど、普通でいるのは必ずしも正しいわけではない。劇中では「外れても、尖っても、それは普通の、カラフルの内だよ」というように言っていたようにもとれたけど、これは“普通”を絶対的な価値とする、“押しつけ”に見える。んで、“普通”ではない例として“自殺”や”殺人”の提示がある、これらは「カラフル」の内に入らないのだ。浮気、売春、無関心ぐらいまではカラフル内らしいけども。

 どうせきれい事を言うのであれば、自殺、殺人、テロ、戦争、大量破壊兵器の製造、クーデター、世界征服、人類滅亡あたりまでひっくるめて「カラフル」に入れてくれてもいいじゃないか。人間の見える範囲の色は可視光線の内で、紫外線・赤外線以降の波長の光は見えない、この映画で言う「カラフル」は「この可視光線の内の色であれば認める」ということでしかないように聞こえる。可視光線外の普通ではない色は、可視光線のほんの少し隣にあるというのにね。

 すべてを認めているようなフリをして、その実、自分が許容できないものをすごい勢いで排斥している … カラフルとはそういう映画ではないのかと思う。思えたのだから仕方ない。

 人と違ってたって、自分の中にいろいろな色があったっていいんだよ って…、言われるまでもないわ、つかあなたに「いいんだ」と認めてもらうことでもないだろう…。それをいいとするかわるいとするかだってそれぞれの考えの内じゃないの。認めない人がいたっていい。


 映画の最後に「この映画もまた、『カラフル』の内の色です。」とでも出してくれればまた違う印象になったかも知れないね。そして「カラフル」を許容するならこういう感想も許容されるべきなんだろう。

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 小林真を「マコト」と記したのは、「真」って書くと「しん」って読んじゃいそうだったからで、他意はありません。

 長々とタラタラと感想を書きましたけど、この「カラフル」って映画は、「おもしろかった」「つまらなかった」とかそういう感想ではなく、見た人たちで、こういうことを語り合ってほしいという想いがあったんじゃないのかなーという思いもあって、あえて長めにいろいろ書くことにしました。

 私が、映画「カラフル」に見た、「色」の話。この映画も決して一色ではない。その中で一風変わった色―自分だから見えたであろう色―をチョイスして感想にする。これが「カラフル」を見ての感想、感想群をカラフルにするひとつの色なのかも知れないと思いつつ。

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劇場版 NARUTO―ナルト―疾風伝「ザ・ロストタワー」
DATE : 2010-09-04-Sat  Trackback 0  Comment 0
 画像は入場者特典はなにもなかったので、前売り特典のクリアファイルを予定。でも写真は準備中。2本立てだけど、感想はまとめて。

●劇場版 NARUTO―ナルト―そよ風伝「ナルトと魔神と3つのお願いだってばよ!!」

 まずそよ風伝。タイトル的には無印と疾風伝の間の話っぽくはあるけど、サスケがいるので、もう少し前の話っぽいですな。

 この「そよ風伝」のミッションは、“人気キャラとその忍術をできる限りわらわら出すこと”。メインの方では活躍どころか出番もない人たちがたくさんいるので、キャラ見をしにきた人の気持ちをフォローする感じ。これをやっておくと、メインの方でやらなきゃいけないことが減るので、作る側としては結構楽になるんだろうなーと想像。これと似たような手法をとっていたのが、映画・Yes!プリキュア5 GoGo!「お菓子の国のハッピーバースディ♪」と同時上映だった「ちょ~短編 プリキュアオールスターズ GoGoドリームライブ!」 であったと記憶。本編でやるべきミッションを短編で済ませておく手法。

 でもメインのロストタワーより観客の受けがよかった気がするよ…まぁ、メインの方はギャグではないので、観客の反応は見えづらいですけど。とりあえず飛んでいくシーンがあんなにウケるということに驚いた。キバさんおいしいです。

 魔神の壺自体に対するオチがなかったのがちょっと意外だった。

●劇場版 NARUTO―ナルト―疾風伝「ザ・ロストタワー」

 メイン。本編とも少しリンクさせてきた波風ミナトさんと絡むお話。でも、オリジナル作品の制約ガチガチなので、これといった新情報とかはあることもなく。オリジナル映画の制約についてはONE PIECE -FILM- STRONG WORLDの感想のときに詳しく書いたのでそちらをご参照ください。

 制約の大部分をそよ風伝の方に押しつけたので、ストーリー的には結構自由に作れたんじゃないかと思いますが、過去に行ったところで、いつもの映画と同様に、適当な国と適当な忍者設定で映画を1本作られただけな印象は変わらず。制約のひとつである、映画限定の必殺技はちゃんとありましたけど。

(ネタバレ注意)
 どうせ(制約を守るために)ほとんど禁断とされる記憶を消すという手を使うのなら、もっとがっつりナルトとミナトの関係をお互いに知っちゃってもよかったんじゃないかと思うんだけど、話を作ってみたら最終的に記憶を消さないとうまくまとまらなかったとかそういうことなんだろうか…。記憶を消すにしても、ナルトはミナトに名前を知られるべきではなかったとは思う。ナルトの名前をジライヤ先生から聞いたとき or ナルトの名前をつけるときに記憶の片隅に見えてしまうことになるだろうから、それはよくないと思う次第。ナルトが先に4代目に気づいて、とっさに違う名前を名乗るということでもよかった気。それをミナトが気づかないフリとかでもいいし…。

 せっかく出てきた4代目なのに、これといってすごいところが見られなかったのも残念ではあるかな。指導者的な、大人びたすごさは感じたけど、忍者としてのすごさはこれといって見えなかった気。螺旋丸は見慣れているわけだし。“オリジナルの螺旋丸”として、何か違うものがあっても…。

 あと敵が単独犯というのも、伝説の忍者が数人でかからないと倒せない相手=伝説の忍者はそれほどのもんじゃない という風に見えてしまってよくないかも。敵さんの方がよほどすごい忍者に見えましたヨ。いや、まぁ、敵さんはすごくていいんですけど、見た目や野望が小物のくせにすごそうってのがさー。

 まぁそれでも、本編でナルトの内面でやっと残留思念ながらミナトと出会えたということを思うと、2人が1画面内にいて、会話しているという姿にはちょっとじんわり来ました。せっかく生きてる姿に会えたのだからもっと親子してほしい!と叶わぬ思いを抱えて悶々とする感覚はなかなかよいものでした。

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次はカラフルの感想を書く予定。

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